群馬県前橋市の地域通貨「めぶくPay」とは?特徴やメリットを徹底解説!

群馬県前橋市で生まれた「めぶくPay」は、官民共創会社めぶくグラウンドと前橋市が連携して提供する安心・安全な新しいキャッシュレスサービスです。
この記事では、「めぶくPay」の概要から、その特徴、利用者や加盟店のメリット、そして今後の展望までを詳しく解説します。
お話を聞いた方
中山 大輔
2022年10月のめぶくグラウンド㈱創業当初より、コーポレート部門のスタッフとして従事する。 2023年からは、前橋市電子地域通貨事業「めぶくPay」の開発・導入から携わり、現在は普及定着の推進に従事する。
Content目次
めぶくPayの誕生背景と目的
前橋市には10年以上前から、市民参画による官民共創のまちづくりの歴史があります。
民間の視点から前橋市の特徴を調査・分析し、前橋市の将来像を見据え、2016年「めぶく。」というまちづくりビジョンを掲げました。
2022年、国のデジタル田園都市国家構想によって「めぶくまちづくり」が加速。
デジタルの力を活用した官民共創のまちづくりを推進するために「めぶくグラウンド株式会社」が設立されました。

画像:めぶくグラウンド株式会社より提供
「めぶく。」のもと、市民によって生み出し育まれる共助型未来都市を「デジタルグリーンシティ」と呼ぶことにしました。
デジタルグリーンシティは、リアルとデジタルが融合することで、技術が人に寄り添い、誰一人取り残されることなく、新たな価値を芽吹かせ続けるまちを目指しています。
「めぶくPay」は、前橋市が目指す「デジタルグリーンシティ」実現の基盤となる地域通貨サービスとして、2023年12月20日に始まりました。
「めぶくPay」は、地域内での経済循環を促進し、市民の利便性向上や行政サービスの電子化を図る目的で誕生しました。

画像引用:前橋市公式ホームページ
めぶくPayの仕組みと使い方:スマホ一つで簡単決済!豊富なチャージ方法も魅力。
「めぶくPay」は、スマートフォンアプリ「めぶくアプリ」を使ったQRコード決済サービスです。
利用者は、加盟店に設置されたQRコードを読み取り、金額を入力するだけで支払いが完了します。

画像引用:前橋市公式ホームページ
チャージ方法は、クレジットカード、銀行口座、セブン銀行ATMから選択可能で、利用者のライフスタイルに合わせた使い方ができます(仮IDの場合はクレジットカードチャージに制限があります)。
前橋市内の約1,500店舗で利用でき、市外・県外在住者も利用可能です。
めぶくPayのここがすごい!3つの特徴
「めぶくPay」
- 高いセキュリティ
- いつでも3%還元、加盟店導入費・手数料ゼロ
- 選べるチャージ方法
「めぶくPay」の最大の特徴は、その高いセキュリティレベルにあります。国が認めた「めぶくID」またはマイナンバーカードを利用するため、安心して利用できます。

画像引用:前橋市公式ホームページ
また、利用できる店舗は群馬県前橋市内に限定されており、地域経済の活性化に貢献します。
チャージ方法は、クレジットカード、銀行口座、ATMの3種類から選べる利便性も魅力です。チャージした残高の有効期限は1年間です。

画像引用:「めぶくPay」公式ホームページ
めぶくPayを使うメリット:いつでも3%還元!給付金受け取りや便利な機能も。
「めぶくPay」でお買い物をすると、いつでも支払額の3%がポイント還元されます。
※めぶくポイントによる支払いは還元対象外です。
※2025年7月現在の情報となります。2026年度は未定となります。
さらに、これまでに前橋市の様々な給付金に対応してきました。

画像引用:前橋市公式ホームページ
基本的な決済機能に加え、個人間の送金機能や、地域のグループでの会計管理に便利な共有ウォレット機能も提供されており、さまざまなシーンで活用できます。
めぶくPay加盟店のメリット:初期費用・手数料ゼロ!集客アップも期待できる
「めぶくPay」加盟店になるメリットは、初期費用や手数料がなく、導入の負担が軽いことです。
まず、導入費や加盟店手数料がゼロ円で、手軽に導入できます(将来的に手数料が発生する可能性あり)。
必要なのはQRコードスタンドのみで、専用端末の準備は不要です。支払いはQRコードを読み取るだけで完了し、現金管理の手間が省けます。
さらに、ポイント付与や給付金の受け取り機能など、顧客にとって嬉しい特典が多いため、集客率アップにも繋がります。

画像引用:「めぶくPay」公式ホームページ
利用者・加盟店の声と今後の改善点
「めぶくPay」利用者からは、利用できる店舗をさらに増やしてほしい、アプリの操作性を向上させてほしいといった要望が寄せられています。
加盟店からは、売上が上がったという声はあるものの、管理システムの操作性向上を求める声があります。
未導入店舗からは、キャッシュレス決済導入への不安が懸念点として挙げられています。
「めぶくPay」では、これらの声に応えるため、対面での登録サポート窓口やコールセンターを設置し、利用者の登録支援を積極的に行っています。
デジタルデバイド対策とサポート体制:対面サポートやコールセンターで誰でも安心
スマートフォンの操作に不慣れな方や高齢者の方でも安心して利用できるよう、「めぶくPay」では手厚いサポート体制を整えています。
①常設サポート窓口:前橋商工会議所内で、事前予約制の対面窓口
②出張サポート窓口:市内の公民館等で、予約不要の対面窓口
③臨時サポート窓口:市内どこでも原則5人以上のグループ向けの事前申込制の対面窓口
さらに、前橋プラザ元気21やAQERU前橋には対面遠隔デジタル窓口「ツナグすぽっと」が設置されており、めぶくIDの登録支援やめぶくPayの操作方法の説明をリモートで受けることができます。

画像引用:前橋市公式ホームページ
また、コールセンターも設置されており、電話での問い合わせも可能です。
地域のNPO法人とも連携し、市民のニーズに寄り添った登録支援を行っています。
今後の展望:より便利で安全なサービスを目指して
「めぶくPay」は、今後も利用者や加盟店の声に耳を傾けながら、サービスの改善・拡充を進めていく予定です。
将来的には、より多くの公的給付金や支払いに対応できるよう、関係機関と協議を進めています。
また、より便利で安全に使える電子地域通貨を目指し、技術的な開発にも取り組んでいます。
地域コミュニティの活性化に貢献する機能(グループ管理機能など)も強化されており、前橋市のデジタル化推進と地域経済の活性化に、「めぶくPay」が今後さらに貢献していくことが期待されます。
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