熊本県人吉市「きじうまコイン」:地域経済活性化への取り組み

きじうまコインのロゴ画像

地域経済の活性化を目的とした地域通貨「きじうまコイン(愛称:きじコ)」は、2021年12月に導入されました。デジタル技術を活用した新たな取り組みとして注目されており、決済手段の利便性向上や地域内での経済循環の促進を目指しています。

「きじうまコイン」の具体的な特徴や運営体制、導入後の効果、そして今後の展望について詳しくご紹介します。

Content目次

きじうまコインとは?

2021年12月、国のデジタル化推進の波にも乗り、地域通貨「きじうまコイン」が誕生しました。

人口減少やウィズコロナ時代といった課題を乗り越え、持続可能な地域経済を築くための基盤として、また、人吉市がスマートシティの実現を目指すために、決済・投資・情報インフラとして「きじうまコイン」は大きな期待を背負っています。

きじうまコイン利用ガイド:簡単・便利な決済手段

きじうまコインはスマートフォンアプリとQRコードで簡単に決済できます。

アプリの使い方は簡単

「Kijico」の使い方

引用:きじうまコイン公式サイト

チャージは市役所、地元スーパー2店舗に設置の専用チャージ機、またはセブン銀行ATMで可能です。市内約111店舗で利用でき、誰でも手軽に始めることができます。(2025年3月現在)

支払い方法は、一般的なQRコード決済アプリと同様で、お店のQRコードを読み込んで金額を入力するだけです。

1.「支払う」ボタンをタップ
2.QRコードを読み取る
3.支払い金額を入力して確認画面に進む

▲きじうまコインアプリ

アプリの機能

アプリでは、決済や加盟店検索はもちろん、支払った金額にラベルをつけて家計簿をつけることもできます。

1.取引履歴画面で取引を選択する
2.取引詳細画面でラベルを選択する
3.ラベルの設定が取引履歴のグラフに反映

▲きじうまコインアプリ

チャージは、市内にあるチャージ機やセブン銀行のATMで可能です。チャージ機の設置場所はアプリ内で確認ができます。

チャージ機の検索画面

▲きじうまコインアプリ

きじうまコインの利用状況と地域経済への貢献

導入から4年あまりが経過した「きじうまコイン」ですが、利用状況は順調に伸びています。さらに、地域経済への良い影響も確認されており、さらなる機能面での拡張が期待されます。

利用は順調に拡大

きじうまコインの利用は順調に拡大しており、利用者数約15,000人、決済件数約35,000件、決済金額約3,000万円の実績を上げています。(2025年3月現在)

主な利用場所はスーパーマーケットで、日常のお買い物で広く利用されているようです。

地域活性化への具体的な効果

「きじうまコイン」は、経済循環の促進だけでなく、商店街イベントでのポイント付与による集客効果や、特定健診受診者へのポイント付与による健康意識の向上など、日常生活における様々な場面でも効果を発揮しています。

きじうまコインの運営体制と財源

地域一体の運営体制

「きじうまコイン」は、「きじ馬スタンプ協同組合」が地域通貨の発行主体となり、自治体や商工会議所が連携して運営しています。

加盟店の拡大などは商工会議所が協力しており、地域や関係団体が一体となって推進する体制が、「きじうまコイン」の成長を支える力となっています。

持続可能な財源構築

「きじうまコイン」の運営資金は、自治体の予算に加え、加盟店舗からの決済手数料、物価高騰対策の交付金などを活用し、安定した運営を図っています。

きじうまコインの今後の課題

現状、「きじうまコイン」の課題として、利用可能店舗の少なさ、送金機能や口座チャージ機能の不、知名度の低さなどが挙げられています。

これらの課題に対して、加盟店舗の拡大、公共料金支払いへの対応、日常利用の促進に取り組んでいます。

また、きじうまコインアプリは、ユーザーの声を反映し、継続的にアップデートを実施する予定です。最新情報はプッシュ通知などで配信されます。

きじうまコインの展望:地域とともに成長する

きじうまコインは、地域経済の活性化と住民生活の向上を目指し、利用機会の拡大、新サービス開発など、進化を続けていきます。

きじうまコインのよくある質問

Q:きじうまコインは観光客でも利用できますか

A:利用できますが、観光向けの特別な機能や多言語対応などはしていません


Q:複数の端末できじうまコインを利用できますか

A:アカウント登録を行っていれば、同じメールアドレスでログインすることで複数端末での利用が可能です。詳しくはきじうまコイン公式サイトをご覧ください。

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