月山フレカ:西川町民とともに歩む地域通貨、その現状と未来

西川町を支える地域通貨、「月山フレカ」。スマートフォンアプリが主流となりつつある中、あえてカードタイプを採用している点が特徴です。
地域経済の活性化を担うツールとして、町民の生活に深く根付く「月山フレカ」を詳しくご紹介します。
監修者
千田 隆行
西川町商工会職員、令和元年度より月山フレカ会の事務局を担当し、ICカード化の立ち上げから関わっており、現在も商工振興課長として普及促進に寄与している。
Content目次
月山フレカとは
「月山フレカ(月山ふれあいカード)」は、西川町内にある加盟店で、利用金額に応じてポイントを貯める・使うことが出来る便利なカードです。

100円(税抜)のお買い物ごとに1ポイントが貯まり、貯まったポイントは1ポイント=1円で利用できます。
2万円を上限とするプリペイド機能も搭載しており、一部の加盟店でチャージが可能です。
町内で使ってポイントを貯め、また町内で使うことで、地域経済の活性化と、西川町民の生活をより豊かにすることを目指しています。
月山フレカの使い方
カードタイプならではのメリットや利用方法をご紹介します。 誰でも簡単に利用できる手軽さが、「月山フレカ」の魅力の一つです。
ポイントの貯め方
加盟店で買い物をすると、100円(税抜)ごとに1ポイントが貯まります。

引用:月山フレカ公式サイト
ポイントアップキャンペーンも定期的に実施しており、さらにお得にポイントを貯めるチャンスも。
ポイントの使い方
貯まったポイントは1ポイント=1円として加盟店で利用できます。

引用:月山フレカ公式サイト
1ポイントから利用可能なので、無駄なくポイントを活用できます。
カードの入手方法
「月山フレカ」加盟店で、すぐに発行・利用が可能です。

引用:月山フレカ公式サイト
発行手数料は200円(税込)ですが、はじめから200ポイントが付与されているため実質無料です。
プリペイド機能の使い方
一部の加盟店でチャージ可能なプリペイド機能。事前にチャージしておけば、現金を持ち歩かなくても支払いが可能です。
加盟店の一覧は公式サイトをご覧ください。

引用:月山フレカ公式サイト
月山フレカの歩みと現状
スタンプカード会からICカードへ、そして地域通貨としての進化を遂げた「月山フレカ」。
その導入背景からシステム概要、そして現在の利用状況までを詳しく見ていきます。
導入の背景とシステム概要
「月山フレカ」は、消費者ニーズの変化と事務処理の効率化を図るため、2019年からICカード化への移行が始まり、2020年4月より現在の「月山フレカ」がスタートしました。
加盟店では、顧客がカードを提示するとタブレット端末で読み取り、税込110円の売上につき1ポイントを付与します。2万円を上限とするプリペイド機能も備え、一部店舗でチャージも可能です。
利用状況
2025年3月時点のカード保有者は1,745人で、うち町内在住者は1,453名、町外在住者は292名です。直近1年間の利用回数は17,785回、カード提示による売上総額は72,728,419円に上り、発行ポイント総計は771,526ポイントにも達しました。
これらのデータから、「月山フレカ」が地域経済に一定の貢献をしていること、そして多くの町民に利用されていることが分かります。
また、「月山フレカ」の導入により加盟店と利用者との会話が増え、地域に密着した小売業がより活性化することで、高齢者の多い地域では大きな役割を果たしているといえます。
年齢層による利用状況の差
70代、60代の利用が多い一方で、40歳未満の利用はやや低迷しています。
これは西川町全体の高齢化を反映しているもので、よりいっそうの普及を目指すにあたっては、SNSの活用や、若年層向けの特典やキャンペーンなどでの認知拡大がカギとなります。
加盟店の現状
加盟店は小売店が最も多く、電気設備や自動車整備などのサービス業も加盟しています。
事務局に設置された専用PCで顧客の購買状況、店舗ごとの顧客の年齢層や客単価などもデータ化が可能で、加盟店にとって貴重な経営データとなります。
カードタイプであることのメリット
「月山フレカ」は、スマートフォンアプリではなく、あえてカードタイプを採用しています。
そのメリットとして、高齢者にも使いやすいこと、システム障害の影響を受けにくいこと、個人情報の管理に対する安心感などが挙げられます。
特に、高齢化が進む西川町においては、デジタルデバイドの懸念が少ないカードタイプは大きな利点といえるでしょう。
月山フレカの未来:地域活性化への貢献とさらなる発展に向けて
消費流出の抑制や、地域に密着した小売店の利用促進など、月山フレカは地域経済に貢献しています。西川町健康福祉課が参加している「やまがた健康マイレージ事業」との連携もその一例です。

引用:山形県公式ホームページ
しかし、近隣自治体では行政と連携したアプリ型の地域通貨も存在し、月山フレカの魅力が薄れてしまう懸念もあります。若年層の開拓、加盟店増加に向けた施策、システムのアプリ化など、さらなる進化が求められています。
よくある質問
Q1:チャージ金額の上限はいくらですか?
A1:20,000円です。
Q2:町外の人でも使えますか?
A2:使えます。ぜひ、町のお店でご利用ください。
Q3:決済以外の機能はありますか?
A3:くじ引きや買い物ラリーなどのイベント機能があります。
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