市川市デジタル地域通貨「ICHICO」:地域を元気に、暮らしを豊かに

活気あふれる街づくりと市民活動の活性化を目指す、市川市独自のデジタル地域通貨「ICHICO」。
1ポイント=1円として市内加盟店で利用できるこのシステムは、キャッシュレス決済の利便性だけでなく、地域経済の活性化、健康増進、コミュニティ強化といった多様な効果を生み出しています。
お話を聞いた方
市川市経済観光部デジタル地域通貨推進課 担当者
Content目次
ICHICOとは?地域経済の活性化、市民活動の促進へ
ICHICOとは、スマートフォン専用アプリ「chiica」または専用カードを利用し、市内の加盟店で1ポイント=1円として使えるキャッシュレス決済システムです。
地域活動への参加や健康づくりを通してポイントを貯め、市内加盟店で利用することで、地域経済の循環を促し、市民の暮らしを豊かにすることを目的としています。

引用:市川市ホームページ
市川市は交通利便性が高いため、都内への通勤・通学者が多く、消費が市外に流出する傾向があります。
また、コロナ禍においてはネットショッピングの増加や外食控えによる地域経済への影響や、市が主催するイベントや自治会行事の自粛等による市民活動の減少も課題でした。
これらの課題に対し、ICHICOの導入により域内消費を喚起し、地域経済と市民活動を活性化させるため、「ICHICO」がスタート。
2023年5月から本八幡駅周辺で実証実験を行い、2024年4月から市全域で本格的に事業を開始しました。
ICHICOの仕組み:誰でも簡単、便利でお得
ICHICOは「マネー」「還元ポイント」「ICHICOポイント」「ふるさとポイント」の4種類のポイントで構成され、専用アプリ「chiica」またはカードを通じて市内約850(2025年3月現在)の加盟店で利用可能です。



▲「chiica」アプリ
ポイントの種類
- マネー: クレジットカードやセブン銀行ATMからチャージできます。
- 還元ポイント: ICHICO利用額に応じて付与されます。
- ICHICOポイント: 健康づくりや地域活動への参加で獲得できます。
- ふるさとポイント: 市川市へのふるさと納税の返礼品として付与されます。

利用方法と対象
決済は、利用者がQRコードを読み取る方法と、店舗側がQRコードを読み取る方法(一部店舗のみ)の2種類があり、利用者の利便性を高めています。

ICHICOは市川市民はもちろん、市外在住の方も利用可能です。
現在では約34,000人の利用者、約17億円の発行・利用金額を達成するなど、大きな成果を上げています。
ICHICOがもたらす効果:経済活性化、健康増進、そして未来へ
ICHICOは地域経済の活性化に大きく貢献しています。
2024年度の経済効果は約9.7億円に上り、利用者アンケートでは約80%が「地元への関心や愛着が高まった」と回答。
加盟店アンケートでも約52%が「新たな顧客やリピーターを獲得できた」と回答するなど、その効果は数字にも表れています。
また、地域コミュニティの活性化や、ふるさと納税の寄付額増加といった社会的な効果もみられています。

ICHICOの運営:市川市による地域密着型運営
ICHICOは市川市が直営で運営しています。国からの交付金と大企業からの決済手数料を主な財源としています。
中小企業や個人事業主の店舗からは決済手数料を徴収しておらず、加盟店の負担軽減を図っている点が、「ICHICO」の特長です。
ICHICOの未来:進化する地域通貨、広がる可能性
「ICHICO」は決済手段としての機能だけでなく、地域課題の解決や地域活性化のためのプラットフォームとしての可能性を秘めています。
今後は、利用者数の増加と安定的な財源確保を目指し、市民活動を活性化するためのICHICOポイント事業に注力していく予定です。

よくある質問
Q1:「ICHICO」はどこで利用できますか?
A1:市川市内の約850の加盟店で利用できます。加盟店一覧はアプリ(chiica)市川市ホームページで確認できます。
Q2:「ICHICO」のチャージ方法は?
A2:クレジットカードまたはセブン銀行ATMでチャージできます。
Q3:ポイントの有効期限はありますか?
A3:2025年度中に取得したポイントは、2026年3月31日まで有効です。
Q4:「ICHICO」を利用するメリットは?
A4:お得なキャンペーンや地域活動への参加でポイントが貯まり、加盟店で1ポイント=1円として利用できるため、お得に買い物ができます。また、地域経済の活性化にも貢献できます。